約千三百年前の『肥前国風土記』にも記された古湯で、やわらかなアルカリ性単純泉は保温性に富み、湯冷めしにくい美肌の湯として長く親しまれてきました。温泉街のシンボルは、東京駅を手がけた郷土の建築家・辰野金吾が釘を一本も使わずに建てた朱塗りの楼門です。大正四年の竣工で、隣接する新館とともに国の重要文化財に指定され、二階天井にひそむ干支の彫刻には、あの駅舎のドームと呼応させた遊び心が隠されています。かつては宮本武蔵やシーボルトも訪れたと伝わり、長崎街道の宿場町として栄えた面影は、元湯や蓬莱湯といった昔ながらの共同浴場の湯けむりに今も残ります。名だたる武将や学者に愛された歴史が、旅の途中でひと息入れるのにふさわしい風格を今に伝えています。
基本情報
- 種類:温泉
- エリア:佐賀県(九州)
- 住所:〒843-0022 佐賀県武雄市武雄町武雄7425(武雄温泉 楼門・元湯)
- 電話:0954-23-2001(武雄温泉株式会社)