ハイエースでの車中泊で使い始めて6年。充電式の扇風機「OPOLAR」
四国遍路、温泉巡り、道の駅での車中泊。夏は涼をとり、冬はサーキュレーターとして車内の空気を循環させる。地味な存在ですが、なくてはならない装備でした。
そんな相棒が、先日ついに限界を迎えました。でも、その壊れ方に、私は深く感謝することになったのです。
車中泊に欠かせない充電式扇風機


購入のきっかけ
ハイエースで車中泊を始めた頃、夏の車内の暑さに悩まされていました。窓を開けても風がなければ蒸し暑い。エンジンをかけ続けるわけにもいかない。
そこで導入したのが、充電式のクリップ扇風機でした。当時の価格は約4,000円。今はもっと安くなっているようですが、当時としては「ちょっと高いかな」と思いながらも、2台購入しました。
夏の車中泊での活躍
各地の道の駅で車中泊をする際、この扇風機は本当に重宝しました。
充電式なので、エンジンを切った後も使えます。クリップ式なので、ハイエースの車内のあらゆる場所に取り付けられる。リアゲート付近に取り付けて、後方から風を送ったり、サイドウィンドウに取り付けて横から風を送ったり。
風量は3段階調整。寝る前は「強」で車内全体を冷やし、就寝時は「弱」でほんのり風を感じる程度に。静音性も高く、睡眠を妨げることはありませんでした。
冬のサーキュレーターとしても
意外だったのが、冬の活躍です。
車中泊用のFFヒーターを使うと、暖かい空気は天井付近に溜まります。足元は冷たいまま。そこで、この扇風機を床に置いて天井に向けて回すと、車内の空気が循環して全体が暖まるんです。
サーキュレーター機能として、夏と同じくらい冬も使っていました。
突然の異変
スイッチが入らない
先日、いつものように扇風機を使おうとスイッチを押したところ、反応がありません。
正確に言うと、スイッチが「押せない」のです。普段はカチッと押し込めるスイッチが、押しても下がらない。まるでスイッチが奥行きを失ったように、押した感触がありません。
症状:勝手に回ったり止まったり
スイッチが入ったままの状態なのか、扇風機は妙な動きを始めました。
突然、ファンが回り出す。しばらくすると止まる。また回る。まるで意思を持っているかのような、不規則な動作。
「ああ、これは電気的に壊れたな」
6年間も使ったのだから、十分に寿命を全うしてくれた。そう思って、廃棄することにしました。
分解の衝動
バラすのが好きな性格
ただ、捨てる前に「中を見てみたい」という衝動が湧いてきました。
私は昔から、壊れた家電をバラすのが好きなんです。「どういう構造になっているんだろう」「何が原因で壊れたんだろう」という好奇心。大抵の場合、バラした後は元に戻せずに完全に壊してしまうのですが(笑)。
今回も、どうせ捨てるなら中を見てから、と思い、分解を始めました。
分解してみると


ケースを開けてみると、緑色の基板とリチウムバッテリーが見えました。
「やっぱり基板が壊れたのかな」と思いながら、よく見てみると…
リチウムバッテリーが膨らんでいる!
本来は平らなはずのリチウムバッテリーが、まるで風船のようにパンパンに膨張していました。そして、その膨らんだバッテリーが、ちょうどスイッチ部分を内側から圧迫している。
これが、スイッチが押せなくなった原因でした。
電気的な故障ではなく、機械的な故障
リチウムバッテリーの膨張
リチウムバッテリーは、劣化が進むと内部でガスが発生し、膨張することがあります。これは、バッテリーが限界に近づいているサインです。
膨張したバッテリーは、最悪の場合、発火や破裂の危険性があります。スマートフォンのバッテリーが膨らんで画面が浮き上がる、というニュースを聞いたことがある方もいるかもしれません。
この扇風機も、まさにその状態だったのです。
扇風機が教えてくれたこと
分解して初めて気づきました。
スイッチが入らなくなったのは、故障ではなく、「もう危ないよ」という扇風機からのメッセージだったのです。
もしスイッチが正常に動いていたら、私はこの扇風機を使い続けていたでしょう。膨張したリチウムバッテリーを抱えたまま、ハイエースの車内で充電し、使い続けていた。
そう考えると、背筋が寒くなりました。
感謝の気持ち
6年間、暑い夏も寒い冬も、全国の道の駅や温泉で私の車中泊を支えてくれた扇風機。
最後の最後まで、「危険な状態になっているよ」と教えてくれた。スイッチが入らないという形で、使い続けることを防いでくれた。
結果的に、この扇風機の「壊れ方」に救われたのだと思います。
ありがとう、相棒。
充電式扇風機の注意点
今回の経験から、充電式扇風機(特にリチウムバッテリー搭載製品)を使う際の注意点をまとめておきます。
1. バッテリーの状態をチェック
定期的に、バッテリー部分の膨らみがないか確認しましょう。ケースが膨らんでいたり、隙間ができていたりしたら、使用を中止してください。
2. 異常な動作に注意
勝手に電源が入ったり切れたりする、充電が極端に早く減る、充電できなくなる、といった異常があれば、すぐに使用をやめましょう。
3. 高温環境での放置を避ける
夏の車内は高温になります。使わないときは車外に持ち出すか、できるだけ涼しい場所に保管しましょう。
4. 寿命を意識する
リチウムバッテリーの寿命は、使用頻度にもよりますが、一般的に2〜3年と言われています。私のように6年使えたのは幸運だったのかもしれません。
長く使っている製品は、「そろそろ寿命かな」と意識することが大切です。
新しい扇風機を導入
相棒を失った私は、新しい充電式扇風機を探すことにしました。
6年前に比べて、今は選択肢が格段に増えています。価格も下がり、性能も向上している印象です。
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車中泊やキャンプで使える充電式扇風機は、今やさまざまなメーカーから発売されています。クリップ式、卓上式、吊り下げ式。風量、静音性、バッテリー容量。選択肢が多すぎて迷うほどです。
選ぶポイント
私が新しい扇風機を選ぶ際に重視したポイントは:
- クリップ式であること:ハイエースのいろいろな場所に取り付けられる
- 充電式(USB充電対応):車内のUSBポートから充電できる
- 風量調整ができる:就寝時は静かに、日中は強力に
- 首振り機能:あると便利(なくてもOK)
- 信頼できるメーカー:安全性を考えると重要
特に、今回の経験から、安全性を最重視するようになりました。安すぎる製品は避け、レビューが多く、評価が高いものを選ぶことにしています。
車中泊での扇風機の必要性
改めて、車中泊に扇風機が必要な理由を整理しておきます。
夏の暑さ対策
これは言うまでもありません。夏の車内は灼熱地獄です。窓を開けても、風がなければ快適に眠れません。
標高が高い場所でも、8月は夜でも暑い日があります。扇風機があるとないとでは、睡眠の質が全く違います。
冬の空気循環
暖房器具を使っても、暖かい空気は上に溜まります。扇風機で空気を循環させることで、車内全体を効率的に暖められます。
結露対策
冬の車中泊で厄介なのが結露です。窓が曇り、朝には水滴がびっしり。扇風機で空気を動かすことで、結露を多少軽減できます。
換気
車内で調理をしたり、長時間過ごしたりすると、空気がこもります。扇風機で空気を循環させることで、換気の助けにもなります。
まとめ:相棒に教えられたこと
6年間使った充電式扇風機は、最後に大切なことを教えてくれました。
それは、「道具は、最後まで使う人を守ろうとする。何らかのサインを出す。」ということ。
今回の扇風機は、電気的な故障ではなく、リチウムバッテリーの膨張という危険な状態でした。でも、スイッチが入らないという形で、それ以上の使用を防いでくれた。
もし普通に壊れていたら、私は「電気系統の故障だな」と思って、無理やり使おうとしたかもしれません。でも、スイッチが入らないという明確なサインを出してくれたおかげで、危険を回避できました。
分解してみなければ気づかなかったことですが、知ることができて本当に良かったと思います。
そして、この経験を通じて、道具への感謝の気持ちを改めて感じました。
ハイエースも、カメラも、扇風機も。長く使っている道具には、それぞれの役割があり、それぞれが私の旅を支えてくれている。
これからも、道具を大切に使い、そして、道具が発する「メッセージ」に耳を傾けていきたいと思います。
新しい扇風機も、また長く付き合える相棒になってくれることを願って。


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