熊野詣での宿場だった近露(ちかつゆ)の里の道の駅です。花山法皇(かざんほうおう)が近くの峠で萱(かや)を折って箸にしたところ赤い汁がしたたり、「血か露か」と尋ねたことから、近露の名がついたと伝わります。
花笠をかたどった建物には観光コンシェルジュがいて、古道の案内図も掲げてあります。Wi-Fiは無料で、CHAdeMOの急速充電器も夜通し使えます。
基本情報
| 所在地 | 和歌山県田辺市中辺路町近露2474-1 |
|---|---|
| 標高 | 327m |
| 面する道路 | 国道311号 |
| 営業時間 | 9:00〜17:00(喫茶 9:00〜14:30) |
| 定休日 | 木曜、1月1日〜3日 |
| 駐車場 | 普通車24台・大型車3台・身障者用1台 |
| RVパーク | なし |
| EV充電 | CHAdeMO急速 1基(最大50kW・24時間・有料) |
| 温泉 | 併設なし/最寄り=わたらせ温泉 大露天風呂(約20.6km・ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物温泉) |
| 電話 | 0739-65-0671 |
| 公式サイト | 近畿地方整備局(熊野古道中辺路) |
2026年10月時点の情報です。
アクセスと立地
国道311号に面し、世界遺産の熊野古道とこの国道が接する場所にあるので、歩く人と車の人の両方が休みに寄ります。紀勢自動車道の上富田ICからは約29.9km。阪和自動車道の南紀田辺ICからは約33.4kmで、県の案内では50分ほどかかります。JR紀伊田辺駅からは龍神バスで55〜60分、「牛馬童子口」で降りてすぐです。
本宮へ向かえば約27.4kmで道の駅 奥熊野古道ほんぐう、田辺側へ戻ると約16.2kmで道の駅 ふるさとセンター大塔があります。
売店と喫茶
毎日並ぶのは手作りの草餅と寿司で、めはり寿司やさんま寿司、こんにゃくいなりがあります。ほかに生しいたけと乾しいたけ、味噌、山菜、季節の野菜や果物。座敷の喫茶ではうどんやそばを出していて、おすすめは梅うどんです。
車中泊メモ
ここに車を置いて古道を歩きに行く人が多いわりに、駐車場は普通車24台分と多くありません。食料は約1.7kmの古道歩きの里ちかつゆ(Aコープやおみやげの店が入り、火曜休み)で買え、ガソリンは約1.6kmの近野石油で入れられます。
周辺スポット
箸折峠(はしおりとうげ)の牛馬童子像までは、車なら約2.7km、古道を歩いて20分ほどです。高さ約50cmの石像で、牛と馬にまたがる僧の姿は花山法皇の旅姿ともいわれ、明治時代に彫られました。後ろに立つ「近露の宝塔」は、鎌倉時代の建立と推定される県の文化財です。
近露の集落の中、道の駅から約2.2kmには、1998年に開いた熊野古道なかへち美術館があります。設計はSANAA(妹島和世・西沢立衛)で、所蔵品の展示は260円、10時から17時まで、月曜は休みです。その先の約2.3kmの近露王子跡は熊野九十九王子の一つで、1081年(永保元年)の記録に初めて現れます。明治の末に近野神社へ合祀されて社はなくなり、今は1934年に建てた碑が残ります。
約4.7km先の野中にある継桜王子(つぎざくらおうじ)には、枝が那智の方角にだけ伸びる「一方杉(いっぽうすぎ)」が9本残ります。1908年(明治41年)にここへ泊まった南方熊楠(みなかたくまぐす)が、切らずに残すよう訴えた杉です。継桜の名は、根元がヒノキで上が桜の木だったという古い記録から来ています。王子の崖下に湧く野中の清水は名水百選の一つで、『古今和歌集』に詠まれ、1705年(宝永2年)に通った俳人・服部嵐雪(はっとりらんせつ)の句碑も立ちます。今も地元の人の飲み水です。
最寄りの温泉
近露のアイリスパークにある奥熊野温泉 女神の湯は、日帰り入浴を当面休んでいます(2026年10月時点)。日帰りで入れる湯では、本宮方面へ約20.6km走ったわたらせ温泉 大露天風呂が最寄りです。
重曹泉とも呼ばれるナトリウム-炭酸水素塩・塩化物温泉で、大人1,000円、6時から22時(最終受付21時30分)まで休みなく開いています。2024年7月から新しい源泉を掘る工事が続き、男湯の露天は5つの湯船のうち奥の3つが使えません(2026年10月時点)。
まとめ
草餅と寿司は毎日並ぶので、朝9時の開店に合わせて寄れば、古道歩きの昼ごはんがここでそろいます。