道の駅うたしないチロルの湯は、歌志内市の中心部から少し東、道道赤平奈井江線沿いの谷あいにあります。歌志内は全国の市の中でもっとも人口が少ない市で、昭和23年(1948年)のピークには石炭で4万6千人を数えた町が、1958年の市制施行を経て、いまは3千人を下回るまでになりました。その市街の外れで1998年に開業したのが、日帰り温泉「チロルの湯」を中心にしたこの道の駅です。
スイス・チロル風の外観を持つ温泉が道の駅そのものになっていて、大人500円で露天風呂とサウナまで使えます。炭鉱の記憶を伝える施設が市内にまとまっているので、湯上がりに歴史をたどる小さな旅ができます。
基本情報
| 所在地 | 北海道歌志内市字中村72番地2 |
|---|---|
| 標高 | 約73m |
| 面する道路 | 道道114号 赤平奈井江線 |
| 営業時間 | 売店 9:00〜18:00(4〜10月)/10:00〜16:00(11〜3月)、レストラン 10:00〜18:00(4〜10月)/11:00〜16:00(11〜3月)、温泉 6:00〜8:00・10:00〜22:00 |
| 定休日 | 毎週月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始 |
| 駐車場 | 普通車65台・大型8台 |
| RVパーク | なし |
| EV急速充電 | 公式記載なし |
| 温泉 | 併設あり:チロルの湯(ナトリウム-炭酸水素塩泉) |
| 電話 | 0125-42-5566 |
| 公式サイト | 北の道の駅(公式) |
アクセスと立地
歌志内市は空知の産炭地の一角で、砂川市と赤平市に挟まれた細長い谷の町です。道央自動車道の砂川ICから道道を東へ入り、市街を抜けた先に道の駅が現れます。標高は約73mです。歌志内の名はアイヌ語の「オタ・ウシ・ナイ(砂の多い川)」に由来し、市街はその川に沿った細い谷に延びています。道の駅の建物も山の斜面を背にして建っています。
駐車場は普通車65台・大型8台です。道道赤平奈井江線は、奈井江の国道12号から歌志内を経て赤平の国道38号へ抜ける山越えの道で、通過交通は多くありません。ゆっくり休みたい人にとっては静かな環境で、館内には授乳室とWi-Fiがあり、トイレは温水洗浄便座と身障者対応です。
直売所・グルメ
売店には歌志内や空知の産品が並びます。歌志内の郷土料理として知られるのが「なんこ鍋」で、馬の腸を味噌で煮込んだ、ヤマで働く人々の栄養食が今に伝わったものです。市内の飲食店で食べられるほか、加工品として売られていることもあるので、売店で探してみてください。
レストランは4月から10月が10時から18時、冬は11時から16時と季節で変わります。温泉の建物と一体になっているため、入浴のあと浴衣のままで食事や休憩ができる造りで、日中に長く滞在する人の姿が多い施設です。
周辺スポット
歌志内の観光は石炭の歴史と切り離せません。郷土館ゆめつむぎは、空知炭砿をはじめとする市内のヤマと暮らしの資料を集めた施設で、坑内の様子や炭鉱住宅の再現展示があります。かつて空知炭砿の幹部クラブだった建物は「こもれびの杜記念館」として保存されています。
悲別ロマン座は、倉本聰のドラマ「昨日、悲別で」の舞台になった旧上歌会館です。ドラマの中で歌志内は「悲別」という架空の町として描かれ、この娯楽施設がその象徴になりました。市の南にはかもい岳があり、冬はスキー場として使われてきた山です。市街を貫く道道沿いには、閉山後も残る住宅や商店街の面影が続き、町そのものがヤマの時代の記憶を語っています。
温泉
チロルの湯の泉質はナトリウム-炭酸水素塩泉、いわゆる重曹泉です。神経痛や慢性皮膚病、疲労回復などに効能があるとされ、肌をなめらかにする湯として親しまれています。浴槽は主浴槽、バブル湯、露天風呂、つぼ風呂にサウナ室がそろい、日帰り入浴は大人500円・小人300円です。
営業時間は朝6時から8時の早朝営業と、10時から22時の二部制です。朝湯が使えるのは車中泊で夜を過ごした人にはありがたい仕組みで、出発前に温まってから山道を下ることができます。定休日は道の駅と同じ月曜で、6月と11月には設備点検で数日休むことがあります。
まとめ
道の駅うたしないチロルの湯は、幹線から一歩外れた谷の中に、温泉と休憩の機能をまとめた駅です。国道12号や38号を走る旅程からは寄り道になりますが、500円の重曹泉と往時をしのぶ町の風景は、その寄り道に十分に応えてくれます。赤平へ抜ければ国道38号でスタープラザ芦別へ、奈井江へ戻ればハウスヤルビ奈井江へと続きます。