和歌山県に属しながら、県内のどの市町村とも接していない全国でただ一つの「飛び地」の村、北山村。この地の人々は杉の木材を筏に組んで新宮へ運び、町と深く結びついていたことから、明治の廃藩置県で和歌山県を選びました。
道の駅のあるおくとろ公園には温泉宿「やまのやど」があり、宿の中の売店じゃばら屋は、村で「コンビニ」とも呼ばれて朝8時から開いています。宿のレストランは昼の日替り定食が500円で、2024年4月から食券を買うセルフ式になりました。
基本情報
| 所在地 | 和歌山県東牟婁郡北山村下尾井335 |
|---|---|
| 標高 | 126m |
| 面する道路 | 国道169号 |
| 営業時間 | 北山村観光センター 9:00〜17:00 |
| 定休日 | 公表資料に記載なし |
| 駐車場 | 普通車82台・大型車7台(うち身障者用4) |
| RVパーク | なし(園内にオートキャンプ場) |
| EV充電 | CHAdeMO急速 1基(最大50kW・24時間・有料) |
| 温泉 | 併設なし(同じ公園内の別施設)/最寄り=おくとろ温泉 やまのやど(約0.2km・単純硫黄泉) |
| 電話 | 0735-49-2324 |
| 公式サイト | 近畿地方整備局(おくとろ) |
2026年10月時点の情報です。
アクセスと立地
新宮から国道168号と169号を走って約42km、50分ほど。道の駅は下尾井(しもおい)の、北山川沿いの国道169号(奥瀞道路)に面しています。名古屋方面からなら、熊野尾鷲道路の熊野大泊ICから約32.7kmです。道の駅 瀞峡街道 熊野川へは川を下って約27.6km、道の駅 奥熊野古道ほんぐうへは約36.0kmあります。
村だけの柑橘と、筏の川
北山村は1889年(明治22年)に七色・竹原・大沼・下尾井・小松の5つの村が合わさってでき、今の人口は約450人です。この村の名を広めたのが、柑橘の「じゃばら」。村の人の敷地に1本だけ自生していた自然の雑種で、1972年に新しい品種と分かり、1979年に名前の登録が認められました。酸味のあとにほのかな苦みが来る味を、村は「にがうま」と呼んでいます。名前は「邪気を払う」に由来するとされます。
1979年からは、筏を観光の筏下りとして続けています。毎年5月3日から9月30日まで、観光センターで受付をし、専用バスで上流のオトノリへ移って乗り込み、約2時間かけて下流の小松まで下ります。大人7,700円、小学生3,300円。2026年の運航はすでに終わり、2027年のWeb予約は4月1日に始まる予定です(2026年10月時点)。
園内の温泉宿
道の駅から約0.2km、同じ公園の中にあるおくとろ温泉 やまのやどは、1996年11月に開いた宿で、日帰りでも入れます。湯はアルカリ性の単純硫黄泉で、石造りの露天風呂と内湯があります。大人700円、3歳から小学生500円。入れる時間は季節で変わり、10月から3月は15時から20時(受付19時30分まで)、4月から9月は11時から20時30分まで。シャンプーとドライヤー、鍵付きのロッカーがあり、タオルは220円から買えます。
三重県側へ足を延ばすなら、熊野市紀和町の入鹿温泉 ホテル瀞流荘(約17.5km)が単純温泉で、平日700円、土日祝1,000円です。
車中泊メモ
村の中にガソリンスタンドはありません。川を渡った三重県側に、役場から車で約5分のスタンドがありますが、このあたりは土日祝に休む店が多いので、燃料は新宮か熊野で満たしてから入るのが無難です。
テントや車で泊まるなら、2025年7月1日に営業を再開した園内のオートキャンプ場(1区画1日3,850円+1人1,100円・電話予約)が使えます。
周辺スポット
瀞峡のいちばん上流にあたる北山峡(奥瀞)までは約5.8km、瀞八丁へは約10.2km。上流側には七色ダム(約10.5km)があります。
熊野市の丸山千枚田(約13.5km)は、山の斜面に約1,340枚の田が重なる棚田で、無料の駐車場があります。夏の北山川では、村内の2つの事業者がラフティングのツアーを出しています(2026年の日程は終了)。
まとめ
宿の湯も、じゃばら屋も、食堂も、キャンプ場も、どれも同じ公園の中。山深い村でも、ここに着いてしまえば足りないものはほとんどありません。